(一社)人工知能学会 第133回人工知能基本問題研究会(SIG-FPAI)

* 本研究会は、JST CREST「信頼されるAIシステム」研究領域「記号推論に接続する機械学習」プロジェクト(グラント番号:JPMJCR22D3)の研究活動・成果展開の一環として開催されます。

開催日

2025年08月26日(火) 13:30 ~ 17:30
2025年08月27日(水) 10:30 ~ 17:00

参加申込先

こちらの人工知能学会参加申込フォームより参加申込を行ってください。

参加費

当研究会の聴講は無料です。

会場

ハイブリッド開催
オンライン会場はZoom、現地会場は富山県民会館 704会議室(富山県富山市)です。
富山駅からは徒歩10分です。富山駅から富山地方鉄道バスをご利用の場合は、「富山市役所前」が最寄りのバス停です。

テーマ

特集「認知と推論」および一般

開催趣旨

近年、人工知能の活用が進む一方で、人間のような柔軟な「認知」や「推論」を実現するには、知識や文脈、意味づけなどを扱う新たな仕組みが求められています。本研究会では、「認知と推論、一般AI」をテーマとした企画セッションを開催するとともに、計算論的認知モデル、記号推論と機械学習の統合、ニューロシンボリックAIなどに関連する研究発表を募集します。また、これらに限らず、人工知能の基本的な問題に関する理論や応用の研究発表も幅広く募集します。

招待講演

招待講演1: 日髙 昇平(北陸先端科学技術大学院大学)

タイトル

言語の統語と意味をつなぐn-gramの幾何代数

概要

In natural language processing, it has been empirically known that skip-grams, co-occurrence statistics of two words with some number of words in between them, is an effective form of data to learn semantic nature of the words. In this study, we propose a new theoretical framework, called n-gram algebra, that accounts for why a set of skip-grams is effective to capture the “geometric shape” of word vectors. This approach bridges the syntactic aspects of n-gram languages to its semantic one, geometric symmetry in the word vector space. Through this theoretical observation, we discuss its implication on how large language models process linguistic inputs.

招待講演2: 谷中 瞳(東京大学/理化学研究所)

タイトル

分布意味論と形式意味論の合流

概要

近年、大量のテキストを事前学習した大規模言語モデルが目覚ましい進歩を遂げている中で、人のようにことばの意味を計算処理する人工知能を実現できる日は近いのだろうか? ことばの意味を統計的にとらえる「分布意味論」と、ことばの意味を形式的にとらえる「形式意味論」は、いずれもことばの意味を計算可能な表現で表し分析する枠組みであり、それぞれ自然言語処理と理論言語学の一分野として研究が進められてきた。本講演では、分布意味論と形式意味論の考え方を概観し、二つの考え方の実証的な合流の可能性について、(1) 形式意味論に基づく言語モデルの分析と、(2) 形式意味論に基づく意味解析・推論システムの開発に焦点を当て、最近の関連研究を交えて紹介する。

招待講演3: ポア インジュン(東京科学大学)

タイトル

ニューロシンボリック AI における記号論理の不変性の応用

概要

近年、深層機械学習の応用が普及する中、解釈可能性の欠如や複雑な推論ができない点が課題となっている。一方、記号推論や知識ベースなどいわゆる古き良き AI は、ノイズに対する頑健性の低さや知識獲得の困難から実世界での応用が難しい。そのため、両者の長所を融合するニューロシンボリック AI の研究が注目を集めている。しかし、深層機械学習モデルと記号を合わせると組み合わせ爆発があり、実用的な大規模な問題への応用が難しい。本研究では、記号論理における不変性に着目し、深層機械学習モデルにもその不変性を応用することでより大規模な問題への応用につなげる。

招待講演4: 新藤 光 (TU Darmstadt)

タイトル

ニューロシンボリックエージェント:複雑な世界における忠実な推論・学習・行動

プログラム

発表時間の目安は、一般発表は25分(20分発表+5分質疑)、招待講演は60分(50分発表+10分質疑)です。

8月26日(火)

一般セッション1(13:30 ~ 15:00)

(30分休憩 15:00 ~ 15:30)

企画セッション1(15:30 ~ 17:30)

8月27日(水)

一般セッション2(10:30 ~ 12:00)

(昼休み 12:00 ~ 13:30)

企画セッション2(13:30~15:30)

(30分休憩 15:30 ~ 16:00)

一般セッション3(16:00~16:50)

クロージング (16:50 ~ 17:00)

研究会資料

研究会資料は発表の有無に関わらず stores にて電子版を購入頂けます。
なお、人工知能学会の学生会員は無料です。
また、それ以外の会員の方は研究会登録による年間購読割引があります。

運営メンバー

主査: 杉山 麿人
幹事: 西野 正彬、中畑 裕、竹村 彰浩、原田 崇司、金森 憲太朗
担当幹事: 竹村 彰浩、原田 崇司
連絡先アドレス:fpai_kanji[at]sig-fpai.org


人工知能学会の研究会資料(第一種)の扱いについて

人工知能学会第一種研究会に投稿された研究会資料は紙冊子として発行されると同時に、
学会事務局で資料ID(※1)を付与した上で学会文献提供サイト「J-STAGE」上のPDFファイルとして掲載されます。
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(※1)研究会資料ID付与規則の変更(2021年4月)
研究会資料ID(論文ID)の付与ルールを下記のように統一しました。

(※2)紙媒体の奥付に記載された発行日