人工知能学会 第93回人工知能基本問題研究会(SIG-FPAI)
http://www.donald.ai.kyutech.ac.jp/sigfpai/
主査 久保山哲二
幹事 鍜治 伸裕,河原吉伸,川前徳章,坂本比呂志,大久保 好章,Basabi Chakraborty
担当幹事 川前徳章
■開催時期:2014年3月7日(金)〜8(土)
■開催場所:宮古島マリンターミナル小会議室
〒906-0013 沖縄県宮古島市平良下里108-11
アクセス(下記Webサイトを参照)
http://bf.celnet.jp/spot/show/95
■テーマ: 特集「人工知能とデータサイエンス」および一般
■開催趣旨
データの持つ重要性は近年広く認識され,
データサイエンスという分野はアカデミックだけでなく,
ビジネスの現場でも市民権を得てきました.
一方で,人工知能の分野ではそれ以前より精力的にデータに向き合ってきました.
今回の研究会では,データサイエンスと人工知能それぞれの分野を学ぶ機会として,
その基礎理論から応用事例紹介に至るまで,
話題提供等も含めて幅広く研究発表を募集します.
また人工知能の基本問題に関わる理論・技術の研究発表も歓迎します.
■招待講演:
[講演1]安田浩氏(東京電機大学 教授、東京大学 名誉教授)
□講演タイトル:メディア社会への展望から見たデータマイニング及び人工知能への期待
□概要:Web社会の急速な展開とともに,従来人の運動機能の拡張装置を実現していた
ICT技術が,ついに脳機能の拡張を目指し始めている.
何故この流れが加速されているのか,どのような機能拡張を必要とするのか.
その現状と展望を述べる.
[講演2]吉本潤一郎氏 (沖縄科学技術大学院大学 神経計算ユニット グループリーダ)
□講演タイトル:機械の知から迫る情動のしくみ
□概要:強化学習理論は,自律ロボットの実現やゲームの戦略獲得など人工知能におけ
る諸問題を解決するための方法論を提供するだけでなく,脳神経科学において
も,報酬への接近行動に特徴付けられる快情動の神経基盤を理解する上で大き
な貢献を果たしてきた.例えば、黒質緻密部や腹側被蓋野などのドーパミン作
動性ニューロンは報酬予測誤差をコードし,その主要な投射先である線条体の
活動は価値関数(将来に渡る報酬期待値)を表現していることを支持する生理
学的知見が多数報告されている.また,皮質線条体シナプスではドーパミンに
よって修飾されるHebb則型の可塑性があることが示されており,これは強化学
習理論の核となるTD学習則を実行している可能性を示唆している.このように,
ドーパミン依存性の皮質線条体シナプス可塑性は快情動の情報処理に重要な役
割を担っていると考えられるが,その基盤をどんな生体反応が担っているのか
についてはまだ不明な点が多い.本講演では,細胞内のシグナル伝達とカルシ
ウムに関する動態シミュレーションから分子・イオンレベルでTD学習則がどの
ように計算され,どのような動態的特徴がこの基盤を支えているかについて予
測した我々の研究について紹介する.また,気分障害やうつ病などの精神疾患
やパーキンソン病などの一部の運動障害は,ドーパミンをはじめとするモノア
ミン系の代謝異常とそれに伴う脳神経回路の機能不全に起因すると考えられて
いる.この仮説が正しいとすれば,各疾患に特徴的な脳の活動状態が存在し,
それを発見することにより病態の解明や治療に役立てられる可能性がある.こ
のような背景をもとに,うつ病患者群と対照群から機能的磁気共鳴画像装置を
用いて取得した脳活動データに機械学習法を適用し,データ駆動的なうつ病診
断基準の確立やそのためのバイオマーカーの発見を目指す現在の試みについて
も一部紹介する.
[講演3]田中聡氏 (NTTドコモ 先進技術研究所)
□講演タイトル:ドコモにおけるHadoopクラスタの活用事例
最新の情報は人工知能基本問題研究会のページで御確認下さい.
http://www.donald.ai.kyutech.ac.jp/sigfpai/
■宿泊:各自でご用意ください.
(ご参考)http://miyakojima.net/sty/hotel.htm
■研究会には会員でなくても発表/参加可能ですが,研究会奨励賞の対象には
なりません.もし会員でない方はこの機会是非入会ください.オンラインでの
入会はこちら下記のサイトを参照下さい:
http://www.ai-gakkai.or.jp/jsai/info/member_join.html
■ 参加費:
当研究会の聴講は無料です.研究会資料は発表の有無に関わらず1500円(学生会員無料)です.
■ 懇親会:
3月7日(金)に懇親会を開催します(別途参加費要).
■ お問い合わせ先: 川前徳章
E-mail: kawamae.noriaki@nttcom.co.jp
■ プログラム
●3月7日 13:00-16:50
[13:00-14:00] Session1
「相対的な位置の高さを扱う定性空間表現と推論」
○榎本真也,高橋和子(関西学院大学大学院)
「Consistency Measureの理論」
○申吉浩*,久保山哲二†(*兵庫県立大学,†学習院大学)
「歌詞の特徴を利用した作詩支援システムの提案」
○原剛介,赤石美奈(法政大学情報科学部)
[14:00-14:05] 休憩(5分)
[14:05-15:05] Session2
「贈り物に関する商品レビュー意見分析手法」
○山本大貴,赤石美奈(法政大学情報科学部)
「重み付きコスト関数による順序木編集距離」
○山尾優幸*, 芳野拓也†, 島田昴治†, 平田耕一‡(*九州工業大学情報工学部,†九州工業大学情報工学府,‡九州工業大学情報工学研究院)
「下限関数の改良による無順序木編集距離のA*アルゴリズム」
○工明貴翔*, 芳野拓也†, 島田昴治†, 平田耕一‡(*九州工業大学情報工学部,†九州工業大学情報工学府, ‡九州工業大学情報工学研究院)
[15:05-15:10] 休憩(5分)
[15:05-15:45] Session3
「Hilbert R-treeを用いた一括検索処理の高速化のためのノード訪問順に関する研究」
○児玉晋,篠原武(九州工業大学大学院)
「UCB型協調フィルタリングに関する考察」
○中村篤祥(北海道大学)
[15:45-15:50] 休憩(5分)
[15:50-16:50] Session4(招待講演)
「機械の知から迫る情動のしくみ」
○吉本潤一郎(沖縄科学技術大学院大学 神経計算ユニット グループリーダ)
●3月8日 9:00-12:00
[9:00-9:30] Session5(招待講演)
「ドコモにおけるHadoopクラスタの活用事例」
○田中聡(NTTドコモ 先進技術研究所)
[9:30-9:35] 休憩(5分)
[9:35-10:55] Session6
「反復真極大 k-Plex 探索による最大 k-Plex の高速抽出」
○大久保好章,松平将宜,原口誠(北海道大学大学院情報科学研究科)
「結び目理論によるイベント回遊特性分析」
○太田昌克*, 渡邉優太†,宮崎敏明†(*NTT未来ねっと研究所 †会津大学コンピュータ理工学部)
「Bayes Independence Test - HSICと性能を比較する -」
○鈴木譲(大阪大学)
「Time Series Classification with Delay Embedding Approach」
○Basabi Chakraborty*, Takako Hashimoto†(*岩手県立大学ソフトウェア情報学部ソフトウェア情報学科,†千葉商科大学商経学部経済学科)
[10:55-11:00] 休憩(5分)
[11:00-12:00] Session7(招待講演)
「メディア社会への展望から見たデータマイニング及び人工知能への期待」
○安田浩(東京電機大学,東京大学名誉教授)
[12:00-13:00] 休憩
[13:00-14:20] Session8
「アイテム集合間の包含関係に基つ?く飽和アイテム集合族の更新手法」
○西村翔一*, 吉仲亮*, 山本章博*, 宇野毅明†(*京都大学,†国立情報学研究所)
「民法要件事実論のための議論枠組み」
○佐藤健,Zohreh Shams,Marina De Vos(国立情報学研究所)
「新聞記事に出現する語彙を利用した株価変動におけるフェーズの同定手法」
○畠山貴行, 池田真土里, 吉仲亮, 山本章博(京都大学)
「語彙正規化との同時処理による高精度な形態素解析」
○鍜治伸裕*,喜連川優†(*東京大学生産技術研究所,†国立情報学研究所/東京大学生産技術研究所)
[14:20-14:30] 休憩(10分)
[14:30-15:50] Session9
「二つの文字列に共通する構造を表現する文法の構成とそれを用いた文字列圧縮」
○尾納宗仁, 吉仲亮, 山本章博(京都大学)
「効率的なテキストストリーム処理のための自己適応的分類器」
◯吉永直樹*,喜連川優†(*東京大学生産技術研究所,†国立情報学研究所/東京大学生産技術研究所)
「二分決定グラフを用いた命題論理式の前提の列挙」
○山口慧, 吉仲亮, 山本章博(京都大学)
「二つの前順序木からの制約マッピングに基づく類似局所構造の抽出」
○山﨑朋哉*,吉仲亮*,山本章博*,久保山哲二†(*京都大学,†学習院大学)
■発表申込・聴講申込・照会先: 川前徳章
E-mail: kawamae.noriaki@nttcom.co.jp