# 今回の研究会は人工知能学会合同研究会2012の一部として開催致します
# http://www.ai-gakkai.or.jp/jsai/sig/sigconf2012/
主査 久保山哲二
幹事 河原吉伸,川前徳章,坂本比呂志,中村篤祥,Basabi Chakraborty
担当幹事 河原吉伸
● 開催日: 2012年11月17日(土)
● 会場: 慶応義塾大学 日吉キャンパス 來往舎 シンポジウムスペース
〒223-8521 神奈川県横浜市港北区日吉4-1-1
アクセス (http://www.keio.ac.jp/ja/access/hiyoshi.html)
● テーマ: 特集「ベイジアンネットワークとその応用」および一般
● 開催趣旨:
人工知能における不確実性を扱う枠組みであるベイジアンネットワークや,
近年画像処理などへの応用が進むマルコフ確率場をはじめとして,データ中
の確率的構造を表すグラフィカルモデルにおける学習・推論やその応用,ま
たその関連分野に関する研究会を開催します.当該分野における基礎理論,
アルゴリズム,およびその応用に関する研究発表を広く募集します.また当
該分野で先駆的・先端的な研究を行っている研究者を招待し,最近の話題に
ついてご講演頂きます.人工知能の基本問題に関わる理論・技術の研究発表
も広く歓迎します.
● 招待講演(50音順):
[講演1]
早稲田大学基幹理工学部情報理工学科 石川博 先生
「高階マルコフ確率場における最大事後確率推定」
(概要) 無向グラフ確率モデルであるマルコフ確率場は、近年コンピュータ
ービジョンや画像処理で広く応用されるようになった。これは、以前のモン
テカルロ法よりも効率のよい最大事後確率推定を可能にした新しい最適化法
の進展によるものが大きい。本講演では、その中でも最もよく使われる「グ
ラフカット」と呼ばれる手法について原理と手法を概観し、またその最近の
動向を紹介する。
[講演2]
ATR脳情報研究所 兼村厚範 先生
「統計的画像処理におけるモデリングの方向性について」
(概要) ノイズ軽減やぼけ除去のような画像処理問題を統計的に解く場合、
観測画像が与えられた下での真の画像の事後分布を求めることが本質的であ
る。画像処理法の中には、画像の性質を事前で、観測過程を尤度をモデリン
グした上でベイズの定理を適用して事後分布を求める生成的なアプローチと、
事後分布をデータから直接推定する合成的なアプローチがある。本講演では、
生成的なアプローチの例としてエッジ保存事前分布に基づく画像超解像を、
合成的なアプローチの例として画像拡大フィルタの疎ベイズ学習を挙げ、両
アプローチに共通の「画像の持つ幾何的な特徴をモデリングする」という方
針を解説する。また、近年発展の著しい幾何的な局所性を捉えた画像フィル
タ法と、非局所性に基づく画像フィルタ法についても述べ、一見相反するア
プローチが共通の枠組みから理解できることを解説する。
[講演3]
大阪大学産業科学研究所 清水昌平 先生
「因果構造探索と非ガウス構造方程式モデル」
(概要) 因果関係を調べることは、多くの実質科学の目的である。このトー
クの前半では、構造方程式モデルによる因果推論に関する基礎的な事項を確
認し、後半では、データから因果構造探索を探索する方法を紹介する。特に、
最近の発展であるデータの非ガウス性を利用する方法について述べる。
[講演4]
産業技術総合研究所サービス工学研究センター 本村陽一 先生
「行動履歴データからのカテゴリ抽出と構造化モデリング?共創的コトづくり技術に向けて?」
(概要) モノからコトへのパラダイムシフト、ビッグデータの時代の中で、
技術のあり方についても再考されることが問われている。こうした時代にあ
って、機械学習が単なる手法のコレクションにとどまらず、生活価値の共創
に貢献できる可能性を示したい。一つの切り口は、社会をオートポイエーテ
ィック(自己再生的)なダイナミクスとみなし、これを行動履歴データの集積
から計算モデル化し、生活価値を工学的に制御可能にすることである。時間
空間情報を含んだ行動履歴データから潜在クラス分析より適切なカテゴリを
抽出することで、グラフ構造に基づく確率モデルを構築することができる。
本稿ではPLSAとベイジアンネットを用いた事例を考察することで、共創的な
コトづくりを実現するための技術について議論したい。
[講演5]
日本電気株式会社情報・ナレッジ研究所 森永聡 先生
「Factorized Asymptotic Bayesian Inference for Learning Latent Variable Models」
(概要) In this talk, we present recently-developed factorized
asymptotic Bayesian inference (FAB) for learning latent
variable models (e.g., mixture models and hidden Markov models.)
An interesting and important advantage of FAB over the other
methods like the expectation maximization (EM) algorithm or
variational Bayesian methods is that it automatically identifies
an appropriate model (e.g., the number of clusters in mixture
models) as well as model parameters, without any hand-determined
parameters. From an algorithmic viewpoint, an update procedure
of FAB is almost the same as that of the EM algorithm. In fact,
only difference is that FAB has an exponentiated regularization
in each E step. This difference is small in terms of the update
procedure, but makes essential difference from the other methods.
From theoretical viewpoints, FAB has several desirable properties:
1) asymptotic consistency with the marginal log-likelihood,
2) automatic component selection on the basis of an intrinsic
shrinkage mechanism, 3) capability of optimizing component types
as well as the number of components, and 4) parameter identifiability
in latent variable models. While this talk focuses on intuitive
explanation and algorithmic aspects of FAB, we will briefly introduce
these theoretical properties.
● 発表申込期限 2012年 10月 5日 17:00 (締め切りました)
● 原稿提出期限 2012年 10月19日 17:00
● 研究会には会員でなくても発表/参加可能ですが,研究会奨励賞の対象には
なりません.もし会員でない方はこの機会是非入会ください.オンラインでの
入会はこちら下記のサイトを参照下さい:
http://www.ai-gakkai.or.jp/jsai/info/member_join.html
● 参加費:
当研究会の聴講は無料です.研究会資料は1500円(学生会員無料)です.
また合同研究会での複数の研究会で聴講をされる場合には,合同研究会資料集
(4000円)をご購入ください.なお,合同研究会の資料集には当研究会の予稿は
含まれませんのでご注意ください.
16日に行われる合同セッション(パネル)への入場は無料です.
● 懇親会:
11月16日(金)に合同研究会の交流会が開催されます(別途参加費要).
● お問い合わせ先: 河原吉伸 (大阪大学)
E-mail: kawahara@ar.sanken.osaka-u.ac.jp
● プログラム (11月17日 9:00-17:30)
[ 9:00- 9:30] 受付
[ 9:30- 9:35] 開会
[ 9:35-10:25] Session 1 (一般発表1)
1「時間を考慮した顧客マスタ及び行動ログの統合型クラス構造モデリング」
○田島健蔵, 本村陽一, 小柴等, 櫻井瑛一, 竹中 毅 (東工大)
2「空間を考慮した店舗マスタと行動ログの統合型クラス構造モデリング」
○小島実, 小柴等, 竹中毅, 桜井瑛一, 本村陽一 (東工大)
[10:25-10:30] 休憩 (5分)
[10:30-12:00] Session 2 (招待講演1)
3「行動履歴データからのカテゴリ抽出と構造化モデリング?共創的コトづくり技術に向けて?」
○本村陽一 (産総研)
4「因果構造探索と非ガウス構造方程式モデル」
○清水昌平 (阪大)
[12:00-13:00] 休憩 (60分)
[13:00-14:30] Session 4 (招待講演2)
5「統計的画像処理におけるモデリングの方向性について」
○兼村厚範 (ATR)
6「高階マルコフ確率場における最大事後確率推定」
○石川博 (早大)
[14:30-14:40] 休憩 (10分)
[14:40-15:30] Session 3 (一般発表2)
7「Density Power Divergenceを用いたノイジーオラクル存在下における能動学習」
○十河泰弘*1, 植野剛*2, 河原吉伸*1,鷲尾隆*1 (1:阪大, 2:JST)
8「Weighted Likelihood Policy Searchの推定分散減少法」
○植野剛*1, 林浩平*2, 鷲尾隆*3, 河原吉伸*3 (1:JST, 2:東大, 3:阪大)
[15:30-15:40] 休憩 (10分)
[15:40-16:10] Session 5 (招待講演3)
9「Factorized Asymptotic Bayesian Inference for Learning Latent Variable Models」
○森永聡 (NEC)
[16:10-16:15] 休憩 (5分)
[16:15-17:30] Session 6 (一般発表3)
10「グラフ構造正則化カーネル相関に基づく特徴選択」
○河原吉伸*1, D.Grimm*2, K.Borgwardt*2 (1:阪大, 2:MPI)
11「動的パターングラフを用いたTop-N長大パターン抽出」
○大久保好章, 原口 誠 (北大)
12「モデル生成型SATソルバーの学習節による分岐効果について」
○佐々木佑介,長谷川隆三 (九大)
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人工知能学会 人工知能基本問題研究会
http://www.donald.ai.kyutech.ac.jp/sigfpai/