人工知能学会 第65回 人工知能基本問題研究会 (SIG-FPAI)

 主査  有村 博紀
 幹事  佐藤 健、山本 章博、坂本 比呂志、村上 知子、喜田 拓也、赤石 美奈
(担当幹事:喜田拓也、赤石美奈)


 ■日時:2007年3月26日(月),27日(火)
 ■会場 :北海道大学(情報科学研究科棟2F A22教室) アクセスMAP
 ■参加費:無料(ただし資料が必要な方は資料代が別途かかります)
 ■テーマ:特集「人と技術とAI」及び一般


<<<3月26日>>>

=====口頭発表:(発表25分+質疑5分)x3件=====
13:00-13:30
有向グラフ上の到達可能性を判定するための索引構造とXMLデータへの応用
○中村有作, 舞田哲哉, 坂本比呂志(九州工業大学)
13:30-14:00
圧縮アルゴリズムLCA法の改良と実装
○丸山史郎, 坂本比呂志(九州工業大学)
14:00-14:30
身体スキル発想支援の非単調推論によるモデル化について
○古川康一, 小林郁夫(慶應義塾大学)


=====招待講演:(60分)x2件=====
14:45-15:45
「超感覚のナゾ解きから生まれるもの」
伊福部 達 (東京大学・先端科学技術研究センター)

<概要>
筆者が30数年にわたって取り組んできた、「聴く」「見る」「話す」のを助け
る福祉工学の研究がヒトの感覚や大脳に関わる新しい問題を提起し、一方では、
その問題への解答がヒトを助けるロボットや人工知能などに生かされることを述
べたい。
今までの福祉工学研究から、「聴く」「見る」「話す」機能を失うと、不思議と
も思える「超感覚」が生まれることを経験している。これは大脳における「可塑
性」が働き、失われた機能を「代償」しようとする能力そのものである。しか
し、そのメカニズムの多くはナゾに包まれたままである。
したがって、「聴く」「見る」「話す」のを助ける福祉工学では、とりあえず大
脳における代償機能のメカニズムの仮説を立てる脳科学研究から始め、その結果
を基に機器の開発に進み、ユーザに使ってもらってあまり役に立たなければ基礎
へ戻って仮説を修正するというくり返しが必要になる。
このような方法論に基づいて実用化された機器として、九官鳥のまね声のナゾ解
きから生まれた発声障害者のための「人工喉頭」、聴覚障害者のために声を字幕
にする「音声自動字幕システム」や声を触覚に伝える「タクタルエイド」、視覚
障害者の早聴き能力の研究から生まれた「触覚ジョグダイヤル」、視覚障害者が
獲得した「障害物知覚」のナゾ解きから生まれた「音響バーチャルリアリティ」
などがある。
これらの機器を実際にユーザに使用してみると、再び新しい超感覚のナゾが生ま
れてきて、そのメカニズムの仮説を立てる脳科学の研究が必要になってきてい
る。この循環を繰り返しながら、よりユーザにとって真に役に立つ福祉機器が生
まれ、それがヒトの認知行動を理解しながら働くロボットや人工知能へ生かされ
ると考えている。参考:伊福部達「福祉工学の挑戦」(中公新書、2004)



16:00-17:00
鑑賞という視点から見た知財のディジタル化
川嶋稔夫(公立はこだて未来大学)

<概要>
地方都市にある写真や文書資料のディジタル化のプロセスを
通じて,鑑賞するためのディジタルアーカイブのあり方を考える.


19:00- 懇親会





<<<3月27日>>>

=====口頭発表:(発表25分+質疑5分)x3件=====
9:00-9:30
設計議事録からの主題階層構造変化の抽出
○田中克明, 赤石美奈, 堀浩一(東京大学)
9:30-10:00
区間構造を利用した物語構造の抽出と物語の再生
○藤井 崇介, 土井 晃一郎, 山本 章博(京都大学)
10:00-10:30
時間属性付き文書集合からの潜在多重文脈の抽出
○加藤義清(情報通信研究機構), 赤石美奈, 堀浩一(東京大学)


=====口頭発表:(発表25分+質疑5分)x4件=====
10:45-11:15
Polynomial Time Inductive Inference of Unions of Two Term Tree
Languages
平島秀憲, ○鈴木祐介(広島市立大学), 松本哲志(東海大学), 内田智之(広島市立
大学)
11:15-11:45
「共起成分の含意関係」を満たすアイテム集合のデータマイニング
湊真一(北海道大学)
11:45-12:15
機械学習問題としてのオントロジーマッピング
○市瀬龍太郎(国立情報学研究所)
12:15-12:45
ロボカップ4足サッカーロボットのためのファジィ論理を用いた意思決定エンジン
○奥山哲郎, Massayoshi Sugimoto, 大崎嗣豊, 石野明, 篠原歩(東北大学)