人工知能学会 第106回人工知能基本問題研究会(SIG-FPAI)

主査 河原吉伸
幹事 瀧川一学,石畠正和,西郷浩人,宋剛秀,戸田貴久
担当幹事 戸田貴久

■ 開催日:2018年3月16日(金), 17日(土)

■ 発表申込期限:2018年2月9日(金)(締め切りました)

■ 原稿提出期限:2018年2月23日(金) 12:00 (締め切りました)
一般発表はA4用紙原則6枚以内 (Work-in-progress poster 発表は
標準で4枚以内,6ページまでは増ページ無料)
スタイルファイル・サンプル等は下記からダウンロードしてください.
http://www.ai-gakkai.or.jp/sig/sig-style/

■ 会場: 指宿市民会館 中会議室
〒891-0404 鹿児島県指宿市東方 東方12000

■ テーマ:特集「命題論理の充足可能性問題SATの最新動向」および一般

■ 開催趣旨
命題論理式の充足可能性判定(SAT)問題は,約半世紀に渡って膨大な量の研究
が蓄積されてきました.特に近年SAT問題を解くプログラムであるSATソルバー
の性能が飛躍的に向上し,様々な応用領域における推論の基盤技術としてSAT技術
は注目を集めています.

今回の研究会で扱う話題の例としては, SATソルバー, SAT符号化, SAT型システム
などはもとより, SMT, ASP, CSP, QBF, MaxSAT, 擬似ブール制約 などSAT技術に
関連する話題や, プランニング, モデル検査, ソフトウェア検証 など各種の応用や
事例研究, あるいは, SATの複雑さに関する基礎理論などが挙げられます.
さらには, より広い視点から Knowledge Compilation や BDD/ZDDなどの
離散構造処理系, 実用的な探索アルゴリズム なども含まれます.
このように多面的な観点から, SATを取り巻く近年の動向を学ぶ機会として,
幅広く研究発表を募集します.
もちろん,これらに限らず,人工知能の基本問題に関する理論・技術の研究発表も歓迎します.

■ 招待講演:
土屋 達弘(大阪大学)
□ 講演タイトル:ブール論理に基づく,情報システムのテスト・検証のためのアプローチ
□ 概要:
本講演では,講演者等が取り組んでいる研究課題において,SATソルバ,SMTソル
バ,BDD, ZDDをどのように活用して問題解決を図っているかについて紹介する.
まず,組み合わせテストのためのテスト設計という課題を取り上げる.組み合わ
せテストはソフトウェアシステムに対する有用なテスト手法であり,ある種の基
準に従って,複数のテストパラメータの値の組み合わせを網羅的にテストする手
法である.テスト設計は,各列がテストパラメータを,各行がテストケースを表
すような行列を求める問題と見なせる.現実的な課題として,実用的な時間で行
数の少ない行列を求めることが重要であり,上記のブール論理を扱うツールを利
用してこれを如何にして実現しようとしているかについて説明する.次に,電力
システムにおける連鎖障害の解析という課題を取り上げる.この課題では,連鎖
障害を送電ネットワークと制御ネットワークとの相互作用として説明するモデル
を仮定し,障害の伝播を「記号的に」表現する試みに取り組んでいる.このアプ
ローチでは,無数の障害伝播のシナリオを一つのブール式で表現することで,そ
れらを一度に調べることが可能となる.

■ 参加費:
当研究会の聴講は無料です.
研究会資料は発表の有無に関わらず1500円(学生会員無料)です.

■ 懇親会:
3月16日(金)(19時30分開始予定)
さつま黒豚と郷土料理 青葉 (あおば)
参加を希望される方は,参加希望申込みフォームよりお申し込みください.
会場の都合で、先着32名までとさせていただきます.
予算は一人5千円程度を予定しています.

■ プログラム:
1人当たりの発表時間は質疑を含めて20分. 発表者には○印.

[3月16日(金)(14:15-18:45)]
----------------------------------------
招待講演(14:15-15:15)
----------------------------------------
ブール論理に基づく,情報システムのテスト・検証のためのアプローチ
○土屋 達弘(大阪大学)

----------------------------------------
セッション1(15:25-16:25)
----------------------------------------
二分決定グラフを用いた帰納論理プログラミングの解の列挙
○新藤 光(京都大学), 西野 正彬 (NTT CS研), 山本 章博 (京都大学)

ZDDを用いた三角形分割パターンの列挙とその応用に向けて
○熊澤 輝顕,鈴木 浩史,石畠 正和,浅井 哲也,池辺 将之,本村 真人,高前田 伸也(北海道大学)

ZDDを用いた組合せテストケースの列挙索引化に関する実験と考察
○大畑翔平(北海道大学),湊真一(北海道大学)

----------------------------------------
セッション2(16:35-17:35)
----------------------------------------
実数上の非線形制約のためのSMTソルバraSAT
○小川瑞史(JAIST)

決定的ポートフォリオ型並列SATソルバーの待ち時間削減による高速化手法
後藤優也(山梨大学),○鍋島英知(山梨大学)

MC-netsを用いた提携構造形成問題のMaxSAT符号化の改良と評価
○越村 三幸(九州大学)、廖 暁鵑(中国・成都理工大学)、野本 一貴(九州大学)、上田 俊(佐賀大学)、櫻井 祐子(産業技術総合研究所)、横尾 真(九州大学)

----------------------------------------
セッション3(17:45-18:45)
----------------------------------------
マイクロクラスタによる時系列話題変遷解析手法
○橋本隆子(千葉商科大学) ,宇野毅明(国立情報学研究所), 久保山哲二(学習院大学)

データ研磨によるコンセンサスクラスタリングの精緻化
○宇野 毅明(情報研)、岩崎 幸子(情報研)、中原 孝信(関西学院大学)、中元 政一(関西学院大学)、羽室 行信(関西学院大学)

ユークリッド距離に基づく多観点非類似度とその分割最適化クラスタリングへの応用
○藤原勇二(電気通信大学) 古賀久志(電気通信大学) 戸田貴久(電気通信大学)

[3月17日(土)(9:20-14:00)]
----------------------------------------
セッション4(9:20-10:20)
----------------------------------------
ブール関数と組合せ集合の圏論的性質に基づくBDDとZDDの比較
〇小島 健介(京都大学)

教師情報を考慮した動的モード分解
○尾藤岳仁(大阪大学)、河原吉伸(大阪大学)、鷲尾隆(大阪大学)

テンソルのルジャンドル分解
○杉山麿人(NII・JST PREST), 中原 裕之(理研), 津田 宏治(東京大学)

----------------------------------------
セッション5(10:40-12:00)
----------------------------------------
ドライブデータからの運転手間の相違を表す属性のDTWによる発見
○江良 佳朗(京都大学),山本 章博(京都大学),熊田 孝恒(京都大学)

整数計画法による木構造データ間のアラインメント距離の計算
○久保田稜(京都大学),小林靖明(京都大学),山本章博(京都大学)

組合せバンディットを用いたコグニティブ無線におけるグループ形成方策
○飯塚 翔・川原 純・笠原 正治(奈良先端科学技術大学院大学情報科学研究科)

試行回数の少ない悪腕存在チェックアルゴリズム
〇田畑 公次(北海道大学),中村 篤祥(北海道大学),本多 淳也(東京大学・理研),小松崎 民樹(北海道大学)

----------------------------------------
セッション6(13:00-14:00)
----------------------------------------
SATソルバを用いた多角形組合せパズルの解法
○力 規晃(徳山高専)

逆順走査FP木とトライ木を併用したストリーム上の飽和集合のオンライン抽出
○仁科 拓巳(山梨大学), 岩沼 宏冶(山梨大学), 山本 泰生(山梨大学 / JSTさきがけ)

飽和集合上の極小生成子の支持度計算を行わない高速抽出 ー負の相関ルール抽出の効率化にむけてー
〇谷島 健斗(山梨大学)、岩沼 宏治(山梨大学)、山本 泰生(山梨大学 / JSTさきがけ)

■ 連絡事項
交通機関の時刻表:
空港連絡バス時刻表:鹿児島空港⇔指宿駅
市内路線バス時刻表:指宿駅⇔休暇村

移動方法の例:
市民会館の最寄りのバス停は休暇村です(徒歩数分)。
[3月16日(金)]
行き)空港連絡バスで空港11:30発⇒指宿駅13:05着、市内路線バスで指宿駅13:34発⇒休暇村13:43着
帰り)各自の判断で移動してください。
希望者には懇親会場までのタクシーを手配します。
市民会館19時頃発、懇親会は19時30分開始予定

[3月17日(土)]
行き)各自の判断で市民会館まで移動してください。
帰り)市内路線バスで休暇村15:01発⇒指宿駅15:10着
空港連絡バスで指宿駅15:15発⇒鹿児島空港16:50着、あるいは指宿駅16:15発⇒鹿児島空港17:50着(これより遅い空港連絡バスはございませんので、ご注意ください。)

タクシーと昼食の申し込み:
希望者には16日の研究会終了後、懇親会場までタクシーを手配します。また、17日のお昼は希望者にお弁当を用意する予定です(千円程度の予定)。 ご希望の方は、申込みフォームよりお申し込みください.

■ 照会先:戸田貴久 (電気通信大学)
E-mail: sig-fpai@sanken.osaka-u.ac.jp

■ 人工知能学会の研究会資料(第一種)の扱いについて(2015年度より)

2015年4月以降に人工知能学会第一種研究会に投稿された研究会資料は,
紙冊子に掲載されると同時に,学会事務局で資料ID(※1)を付与した上で
学会文献提供サイト「AI書庫」(https://jsai.ixsq.nii.ac.jp/ej/ )上のPDF
ファイルとして閲覧可能となります.

発行日(※2)から一年間は,一本あたり(非会員 600円+消費税,学会員 300
円+消費税,登録会員 0円)にて販売します.一年間の保留期間(エンバーゴ)
後は無料購読できるようになりオンライン公開されます.

なおAI書庫上のデータには,標準的な識別子(番号)は付与されませんが,
一般的な検索エンジンや国立情報学研究所が提供するCiNiiなどから容易に
検索できるようになります.

(※1)研究会資料ID付与規則の変更(2015年度より)

 研究会資料ID(論文ID)の付与ルールを下記のように統一しました.
  資料ID: [研究会名略称]-[巻(3桁)]-[号(2桁)] 例:SIG-SWO-021-03
  巻: 研究会の通算の開催回数 例:21
  号: 特定の回での論文の発表順 例:3
  頁: 研究会毎に以下の何れかのポリシーで付与する.
 A) 各回でページナンバリングしている場合は,そのページ情報を使用
 B) そうでない場合には,発表毎に「pp. 1-論文のページ分量」

(※2)紙媒体の奥付に記載された発行日