第41回 人工知能基礎論研究会(SIG-FAI)
テーマ : 小特集「発見科学」及び一般演題
日時: 2000年7月13日(木),14日(金),15日(土)
場所:
高知グリーン会館 〒780-0870 高知市本町5丁目6-11
TEL:088-825-2701
担当幹事:月本洋 hiroshi.tsukimoto@toshiba.co.jp
宿泊、交通等の案内は
http://www.gssm.otsuka.tsukuba.ac.jp/staff/osawa/SIGFAI/index.html を御
参照下さい。
プログラム
- 7月13日(木): 一般セッション
- 1. 13:00 - 13:30 「仮説推論における問題例の分析と検証」
○松尾 豊,石塚 満(東京大学工学部電子情報工学)科
- 概要:与えられた仮説推論問題を解くのがどのくらい難しいかを,問題を解く前
に定量的に評価する手法を提案する.
- 2. 13:30 - 14:00 「人間の洞察プロセスにおける諸制約の緩和」
○宮崎美智子(東京工業大学),鈴木宏昭(青山学院大学),開一夫(東京大
学)
- 概要:洞察における初期のインパスの原因となる,対象,関係レベルの制約の緩
和過程を心理学実験を通して明らかにする.
- 3. 14:00 - 14:30 「Backlinkを利用したWebページの関連性の発見」
◯村田 剛志(群馬大学工学部)
- 概要:Webページのbacklinkをサーチエンジンで検索し,ページ間の関連性を見
出す手法について述べる.
休憩 15 分
- 4. 14:45 - 15:15 「近傍事例を再帰的に生成し活用するRipple Down Rules法に
関する検討」
○藤原 啓成,堀内 匡,元田 浩,鷲尾 隆(大阪大学産業科学研究所),佐
藤 健(北海道大学大学院工学研究科)
- 概要:知識獲得手法Ripple Down Rules法において,データの近傍を再帰的に生
成し知識獲得に活用する方法を提案・検討する.
- 5. 15:15 - 15:45 「Ripple Down Rules法における知識獲得と帰納学習の統合的
手法の基礎実験」
○和田 卓也,堀内 匡,元田 浩,鷲尾 隆(大阪大学産業科学研究所)
- 概要:専門家から知識を獲得するRipple Down Rules 法にデータから知識を抽出
する帰納学習を統合する手法を提案・実験する.
- 6. 15:45 - 16:15 "Identification of tree translation rules from
examples"(木の変換規則の例からの学習)
○坂本比呂志,有村博紀,有川節夫(九州大学大学院システム情報科学研究院)
- 概要:Two models for simple translation between ordered trees
areintroduced. First is that output is obtained from input by
renaminglabels and deleting nodes. Several decision problems on
thetranslation are proved to be tractable and intractable. Second is
termrewriting system, called k-variable linear translation. The
efficientlearnability of this system using membership and equivalence
queries is shown.
休憩 15 分
- 7. 16:30 - 17:00 「線形変数変換に不変な自乗値ペナルティ項の構成法」
○斉藤和巳(NTT CS研),中野良平(名工大)
- 概要:ニューラルネットの重み,及びペナルティ係数を学習する枠組みで,学習
結果を不変にするペナルティ項の構成法を提案する.
- 8. 17:00 - 17:30 「fMRI画像からの論理回帰分析法による知識発見」
○月本 洋,柿元 満,森田 千絵((株)東芝 研究開発センター), 菊池吉晃
(東京都立保健科学大学)
- 概要:fMRI画像から,論理回帰分析法を用いて,脳に関する規則を発見する.今
回は,指と計算の実験を報告する.
- 9. 17:30 - 18:00 「再帰型神経回路網の限界:状態機械として」
○櫻井彰人(北陸先端科学技術大学院大学)
- 概要:標準sigmoid関数を活性化関数とする再帰型神経回路網は,無限精度の計
算を行っても文脈自由言語が受理できないことを示す.
7月14日(金):発見科学セッション
- 10:9:00 - 9:30 「リモートセンシング画像からの構造発見」
〇新島耕一(九州大学大学院システム情報科学研究院)、高野 茂(九州大学大
学院システム情報科学研究科)
- 概要:合成開口レーダーで観測された2枚の画像からウェーブレット分解とI
PAを用いて構造発見を行う。
- 11. 9:30 - 10:00 「プラズマ速度分布と地磁気時系列データへの統計モデルの
適用」
○上野玄太 (京都大学大学院理学研究科地球物理学教室),中村永友 (札幌学院
大学経済学部),樋口知之,土谷隆 (統計数理研究所),町田忍,長尾大道 (京都
大学大学院理学研究科地球物理学教室),
家森俊彦 (京都大学大学院理学研究科地磁気世界資料解析センター),荒木徹
(京都大学大学院理学研究科地球物理学教室)
- 概要:太陽地球系物理学データにEM法・カルマンフィルターを用いモデルを適
用,現象を自動抽出,解析・予測する.
- 12. 10:00 - 10:30 「科学衛星で観測された地球周辺電磁波動データの特徴解
析」
○笠原 禎也, 後藤 由貴, 新津 良太郎, 秋元 陽介, 佐藤 亨(京都大学大学院
情報学研究科通信情報システム専攻)
- 概要:科学衛星による大規模データから,地球周辺電波の特徴分類や到来方向の
推定を行なう手法を報告する.
休憩 15 分
- 13. 10:45 - 11:15 「衛星画像の意味的インデックス付けと知識発見ー気象画像
と月画像ー」
○本田理恵,小西修,瀧本裕一,菊地時夫,横川永,常光健明,山中秀太,王師
(高知大学理学部数理情報科学科),飯島祐一(宇宙研)
- 概要:衛星画像に対して半自動的に意味的インデクスをつけ,ルールなどの知識
発見を行う手法について述べる.
- 14. 11:15 - 11:45 「準周期的波動現象開始時刻の精密自動同定」
樋口知之 (統計数理研究所)
- 概要:微少振幅値の準周期的な波動現象が始まる時刻を従来より10倍以上の精度
でかつ自動的に同定する手法を開発した.
- 15. 11:45 - 12:15 「時系列データ解析からの非平衡熱力学」
○長谷川博(茨城大学理学部),鷲尾隆(大阪大学産業科学研),石宮由香里
(茨城大学理学部)
- 概要:中性子雑音時系列データ解析から,自己回帰移動平均モデルを通して,非
平衡熱力学的法則を導出する.
昼食休憩 60 分
- 16. 13:15 - 13:45 「巨大データからの知識発見プロセスの体系化」
○宮野 悟(東京大学医科学研究所)
- 概要:様々の科学分野におけるコンピュータの支援による知識発見プロセスの構
成要素を同定し体系化する.
- 17. 13:45 - 14:15 「リスク・価格アンケート調査に基づく住宅選好性に関する
法則発見」
○鷲尾 隆,元田 浩(大阪大学産業科学研究所),丹羽 雄二(原子力安全シス
テム研究所)
- 概要:法則式発見システム”SDS”を拡張し,住宅選好性アンケート調査に適
用して得た法則式について考察する.
- 18. 14:15 - 14:45 「質的条件付き数法則発見法のVQと決定木を用いた高速化」
○中野良平(名工大),斉藤和巳(NTT CS研)
- 概要:質的変数で条件分けされた複数の数法則をニューラルネット学習と決定木
探索を用いて組合せ爆発を回避して求める方法(RF6法改良版)を提案する.
休憩 15 分
- 19. 15:00 - 15:30 「顧客データを用いた効果的クーポン配布手法」
○羽室行信(大阪産業大学経営学部),加藤直樹(京都大学大学院工学研究科),矢
田勝俊(関西大学商学部)
- 概要:価格設定がブランド選択に与える影響のルールを,顧客の大量の購買履歴
の中から抽出する.
- 20. 15:30 - 16:00 「帰納アプリケーション構築支援環境CAMLETの証券市場分析
への適用」
◯橘 惠昭(愛媛大学),小森麻央,阿部秀尚,畑澤寛光,山口高平(静岡大
学)
- 概要:CAMLETを証券市場分析へ適用し,実問題における手続きバイアスと表現バ
イアスについて考察する.
- 21. 16:00 - 16:30 「医療データベースからの知識発見」
○津本周作(島根医科大学医療情報学)
- 概要:医療データベースへの機械学習,統計的手法を含めた知識発見手法の適用
とその結果の検証について論じる.
17:00 - 18:30 ポスター
懇親会
7月15日(土): 発見科学セッション
- 22. 9:00 - 9:30 「巨大なレーザ計測データからの流体力学的特徴抽出手法」
池田裕二(神戸大学機器分析センター), ○Dariusz Mazurkiewicz(神戸大学
客員研究員)
- 概要:巨大なレーザ計測データからの流体力学的特徴抽出手法とその問題点をス
キームとしてまとめた.特にデータ解析手法の問題点について述べる。
- 23. 9:30 - 10:00 "Categorizing Undirected Discovery of Exception Rules"
○Einoshin Suzuki(横浜国立大学),Jan M. Zytkow(ノースキャロライナ大
学)
- 概要:We formalize discovery of interesting exception rules as
rule-triplet discovery, and categorize rule triplets with three literals
into eleven types.
- 24. 10:00 - 10:30 "Traversing Itemset Lattices with Statistical Metric
Pruning"
◯森下真一,瀬々潤(東京大学大学院 新領域創成科学研究科)
- 概要:統計学的指標で最適なアソシエーションルールを高速に求めるアルゴリズ
ム AprioriSMP を紹介.
休憩 15 分
- 25, 10:45 - 11:15 「文学作品からの表現特徴の自動抽出 -部分文字列の生起頻
度にみる-」
○竹田正幸(九州大学大学院システム情報科学研究院),福田智子(福岡女学院
大学),南里一郎(純真女子短期大学)
- 概要:文学作品,特に,古典和歌を対象として,表現特徴の抽出を試みる.
- 26. 11:15 - 11:45 「データビューと仮説生成系のデザイン機能を有する発見支
援システムHypothesisCreator」
○丸山 修(九州大学大学院数理学研究院),玉田 嘉紀(東海大学理学部),坂内
英夫(東京大学大学院理学系研究科),内田 智之(広島市立大学情報科学部),宮
野 悟(東京大学医科学研究所)
- 概要:エキスパートの要求に応じた計算機実験系を組み立てる発見支援システム
HypothesisCreatorについて議論する.
- 27. 11:45 - 12:15 「3次元画像データ観察のための自動ナビゲーション −観
察経路の自動生成および観察状況の表示−」
○齋藤豊文(名古屋大学難処理人工物研究センター),林雄一郎,鳥脇純一郎
(名古屋大学大学院工学研究科)
- 概要:3次元図形を観察のための経路を自動生成し,既観察部分と未観察部分を
色分けして表示することで観察者の支援を行う.