第29回人工知能基礎論研究会(SIG-FAI)
今回は小特集「データマイニング」の招待講演に加えて,12件の応募があり,6月5日(木)午後〜6月6日(金)午後にかけ,質疑を含め1件30分のス ケジュールを組みました.招待講演・懇親会を挟みながらじっくりと議論ができ,非常に刺激的な討論ができたと思います.データマイニングは,急激な技術発展と更なる発展の展望が拓けており,今後がますます楽しみな分野の1つであると痛感した次第です.
・テーマ: 一般演題及び小特集「データマイニング」
・日時 : 1997年6月5日(木)・6月6日(金)
・場所 : 広島市立大学講堂小ホール 〒731-31 広島市安佐南区大塚東3-4-1 TEL: 0820-830-1587
・問い合わせ先: 北上 始(担当連絡委員) E-mail: kitakami@its.hiroshima-cu.ac.jp
II.プログラム
【6月5日(木)】
1.14:30〜15:00 「格構造を反映した手話表示システムについて」
○寺内 睦博 (広島市立大学 情報科学部)
概要: 入力となる日本語文の格構造の解析結果を用いて、手話動作を生成する方法を述べ、
さらなる問題点について考察する。
2.15:00〜15:30 「ブックマークエージェントによるURLの協調的情報フィルタリング」
○森 幹彦、山田 誠二(東京工業大学 大学院総合理工学研究科)
概要: 比較的小規模のグループで,ユーザが個々にもつ,既にフィルタリングされたURLに
関する情報であるブックマークを必要に応じて共有するURL 情報獲得支援システムを
開発したので報告する.
休憩15分
3.15:45〜16:15 「事象毎の生起確率からの未知原因推定による大衆心理の推定」
○砂山渡、大澤幸生、谷内田 正彦(大阪大学基礎工学研究科)
概要:事象毎の個別の生起確率と事象間の既知の因果関係から未知原因を推定するシステムに
よって,アンケートデータから大衆の心理を推定する.
4.16:15〜16:45 「信頼性評価に基づく例外ルールの発見」
○ 鈴木 英之進 (横浜国大工学部)
概要: 統計的信頼性評価に基づいて有用な例外ルールを発見する手法を提案し、その有用性を
示す。
5.16:45〜17:15 「帰納論理プログラミングシステムProgolの利用環境改善」
○村上知子,古川康一,尾崎知伸,植野研(慶應義塾大学 政策メディア研究科)
概要:帰納学習における欠落した情報を補完することにより、システムの利用環境の向上を目
指す。
6.17:150〜17:45 「変数の入出力関係に着目したProgol A*-like 探索の改良」
○尾崎知伸、古川康一、村上知子、植野 研(慶應義塾大学 政策メディア研究科)
概要:Progolの候補仮説束内探索アルゴリズムを、リテラルに含まれる変数の入出力関係の観
点から改良する。
懇親会(18:00-)
【6月6日(金)】
7.9:00〜9:30 「データマイニング技術の発想支援ツールへの適用」
○國藤 進,野口裕史(北陸先端科学技術大学院大学)
概要:データマイニング技術の発散的思考支援ツールへの適用事例について報告する.
8.9:30〜10:00 「時空間データベースに対する属性指向問合わせ処理」
○大田浩史(京都大学大学院工学研究科)、川原 稔(京都大学大型計算機センタ)、
河野浩之(京都大学大学院工学研究科)
概要:時空間DBに対してPR-Quadtree を用いたデータマイニングを行い,時間的変化を含むル
ールを求める.
9.10:00〜10:30 「分子生物学データベースにおけるデータマイニングについての一考察」
○北上 始 、森 康真、佐藤 聡 (広島市立大学 情報科学部)
概要: アミノ酸配列および種の系統樹から構成される分子生物学データベースからのデータマ
イニングの可能性について考察する。
10.10:45〜11:15 「データベースからの知識発見システムDB-Amp:設計と実装と
エキスパートシステム開発への応用」
○島津恵子(富士ゼロックス),古川康一(慶應義塾大学 政策メディア研究科)
概要:本論文は、データマイニングシステムDB-Ampの設計と開発、更に応用に関する報告を行
うものである。
休憩15分
11.11:15〜12:30 <招待講演>「遺伝子情報処理における知識発見」
宮野 悟(東京大学)
昼食
12.13:30〜14:00 「``DeepForest'':並列論理型言語を用いた分子進化学的解析プログラム」
○太田 聡史(国立遺伝学研究所)、國藤 進(北陸先端科学技術大学院大学)、
斎藤 成也(国立遺伝学研究所)
概要:核酸やアミノ酸配列データを、分子進化学的見地から解析するための並列論理型言語に
よる述語集であるDeepForestを紹介する。
13. 14:00〜14:30 「法的論争における判例の役割」
○新田克己 (東京工業大学 大学院総合理工学研究科)
概要: 原告と被告の間の法廷論争のモデルにおいて、判例が果たすさまざまな役割について
述べる。
終了(希望者のみ、広島市立大学見学)