第28回人工知能基礎論研究会(SIG-FAI)
小特集「マルチエージェント」の招待講演に加えて,15件の応募があ り,3月27日(木)午後〜3月28日(金)午後にかけ,質疑を含め1件30分のス ケジュールで行われた.招待講演・懇親会を挟みながらじっくりと議論ができれた.
I.概要
・テーマ : 一般演題及び小特集「マルチエージェント」
・日時 : 1997年3月27日(木)・3月28日(金)
・場所 : 名古屋工業大学 2号館 C棟 2階 I1教室 〒466 名古屋市昭和区御器所町 TEL: 052-732-2111(代表)
・担当幹事: 山田 誠二 E-mail: yamada@dis.titech.ac.jp
II.プログラム
【3月27日(木)】
1.13:30〜14:00 「マルチエージェントモデルにおける協調行動による秩序の自己組織化」
○日浦章英、山田雅之、世木博久、伊藤英則 (名古屋工業大学)
概要:マルチエージェントがローカルな情報のみを用いて協調動作を行なうこと により全体的な秩序
を自己組織化するための一手法を提案する。
2.14:00〜14:30 「進化的マルチエージェントによる生態系シミュレーション」
○森脇 康介,犬塚 信博,山田 雅之,世木 博久,伊藤英則 (名古屋工業大学)
概要:GAにより環境に適応していくエージェントを生物に見たて相互干渉 させることにより食物連鎖
を起こさせた.
3.14:30〜15:00 「人を含んだ実世界エージェントの協調系におけるプランニングと実行」
○松原 慶幸,上野 敦志,沢田 篤史,武田 英明,西田豊明 (奈良先端科学技術大学院大学)
概要:エージェントが知識伝達を用いて協調し,非 同期に発生する要求 を,環境状況に応じ,満た
す環境を構築する.
4.15:00〜15:30 「人間を含んだ実世界エージェントの協調のための人間-ロボット間のコミュ ニケーション」
○小林 展英,上野 敦志,沢田 篤史,武田 英明,西田豊明 (奈良先端科学技術大学院大学)
概要:人間に負担をかけない,ロボットとの自然で 円滑なコミュニケー ションを実現する方法につ
いて述べる.
休憩15分
5.15:45〜16:15 「エージェント指向将棋ゲームシステム」
○飯田 栄治,國藤 進,下平 博,木村 正行 (北陸先端科学技術大学院大学)
概要:将棋の個々の戦略知識(短期的戦略,中長期的戦略等)をエージェ ントと考え,より有利な
指し手を決定する方式を提案し,考察する.
6.16:15〜16:45 「マルチエージェント・モデルによる共通文法の獲得」
○中村 誠,東条 敏 (北陸先端科学技術大学院大学)
概要:エージェントが持つ,互いに異なる自然言語の文法から共通文法 を獲得する過程をシミュレ
ートした.
7.16:45〜17:15 「非単調推論を用いた分散診断システム」
東条 敏,○小藤 義行 (北陸先端科学技術大学院大学)
概要:局所診断が可能である複数の診断エージェントの協調による分散診 断システムの頑健性に関
する研究.
懇親会
【3月28日(金)】
8.9:30〜10:00 「共謀数に基づくゲーム木並列探索の一手法」
○北村 太路,山田 雅之,世木 博久,伊藤 英則 (名古屋工業大学)
概要:共謀数に基づくゲーム木並列探索の一手法を提案し,詰将棋を解く プログラムに応用する.
9.10:00〜10:30 「Progol最弱仮説の存在のための十分条件について」
○古川 康一,村上 知子,植野 研,尾崎 知伸,嶋津 恵子 (慶應義塾大学)
概要: 山本は,Progolにおける最弱仮説が存在するための十分条件を与え たが,本論文では,もう
一つの十分条件を与える.
休憩15分
10.10:45〜11:15 「非マルコフ的環境での強化学習へのベイズアプローチ」
○末松 伸朗, 林 朗, 李 仕剛 (広島市立大学)
概要:非マルコフ的環境での強化学習問題において,可変長の記憶を持つ 環境モデルを学習するため
のベイズアプローチ.
11.11:15〜11:45 「制約緩和による仮説推論の多項式時間での達成条件」
○大澤 幸生,谷内田 正彦 (大阪大学)
概要:仮説間の矛盾を含む仮説推論が多項式時間で解けるための新しい条件を,バブル伝播ネットワ
ークを元に示す.
昼食
12.13:00〜14:15 <招待講演>「コミュニティウェアに向けて」 石田 亨 (京都大学)
13.14:15〜14:45 「強化学習を利用したマルチエージェントシステムの制御」
○吉田 哲也,堀 浩一,中須賀 真一 (東京大学)
概要:強化学習における報酬の与え方により,マルチエージェントシステ ムの全体的な振舞の制御を
行うことを目指す.
14.14:45〜15:15 「非同期階層型エージェントアーキテクチャについて」
○江谷 為之,Sidney Fels,Armin Bruderlin,Silvio Esser,間瀬健二 (ATR知能映像通信研究所)
概要:エージェントシステム設計モデルとして,5階層アーキテクチャを 検討する.
休憩15分
15.15:30〜16:00 「マルチエージェントにおける説得に基づく会議スケジューリングについて」
○伊藤 孝行,新谷 虎松 (名古屋工業大学)
概要:本論文では会議スケジューリングのためのエージェント間の説得に よる交渉方式を提案し,そ
の有用性を示す.
16.16:00〜16:30 「論理型言語RXFにおけるマルチエージェントシステム開発環境について」
○大囿 忠親,新谷虎松 (名古屋工業大学)
概要:論理型言語RXFにおけるマルチエージェントシステムの実装支援の ためのプログラミング環境に
ついて論じる.