● 発表募集のご案内

人工知能学会 第90回 人工知能基本問題研究会 (SIG-FPAI)


主査 久保山 哲二
幹事 河原 吉伸,川前 徳章,坂本 比呂志,大久保 好章,Basabi Chakraborty
担当幹事 大久保 好章

●開催日:2013年7月18日(木)〜19日(金)
●会場:稚内日ロ友好会館
〒097-0001 北海道稚内市末広3丁目4-1
TEL 0162-24-3710
http://www.city.wakkanai.hokkaido.jp/shisetsu/shisetsujoho/nichiro.html

●テーマ:特集「諸分野における知的情報処理技術の動向」および一般

●開催趣旨:我々の生活は今や情報処理技術なしには一切成り立たないと言っ
ても過言ではありません.ありとあらゆる分野において,情報処理技術は何ら
かの意味で不可欠なものとなり,さらなる発展や新たな展開が常に期待されて
います.今回の研究会では,こうした諸分野における情報処理技術,特に,知
的情報処理技術に関する様々な動向を学ぶ機会として,その基礎理論から応用
事例紹介に至るまで,話題提供等も含めて幅広く研究発表を募集します.また,
人工知能の基本問題に関する理論・技術の研究発表も歓迎します.

●招待講演(2件):

佐土原健 (産業技術総合研究所 知能システム研究部門)
『文字列カーネルを用いた言語知識を仮定しない音声対話処理』

講演概要:
音声対話は、人間の基本的なコミュニケーション手段であるだけでなく、
知的 生産の手段でもあり、音声対話を理解し人間の活動を適切に支援
する情報技術 への期待は大きい。しかし、語彙や発話スタイルに制約の
少ない音声対話を認 識し正確に書き起こすことは、現在の音声認識技術
でも困難である。そこで、 正確なテキスト化を仮定せず、音素列のような
サブレキシカルな認識に基づい て、検索、構造化や分類といった比較的
低次の対話処理を行う技術が研究され ている。本講演では、萌芽的では
あるが低コスト性や頑健性が期待される、こ うした音声対話処理技術を、
会議音声の構造化や軽度認知症高齢者のための情 報支援システム等
の応用を交えて紹介する。

伊藤公人 (北海道大学 人獣共通感染症リサーチセンター)
『コンピューターはインフルエンザの流行株を予測できるか?』

講演概要:
インフルエンザの予防にはワクチン接種が有効であるが, ワクチン株の選定
に 困難を極める. インフルエンザウイルスを不活化してワクチン接種すること
により, ウイルス表面にあるヘマグルチニン(HA)分子を認識する血中抗体の
産生が誘導され, インフルエンザに罹ることなく免疫が獲得される. 一方, ウイ
ルスは人の集団内で流行するうちに, 年々, 変異を蓄積し, HAの抗原領域に
アミノ酸置換をもつウイルスが人の集団の免疫により選択される. その結果,
流行するウイルスの抗原性が少しずつ変化し, ワクチン株を頻繁に更新しな
ければならない. WHOが推奨したワクチン株と実際にそのシーズンに流行した
A香港型(H3N2)インフルエンザウイルスを比較すると,1997年以降の15シーズ
ンのうち9シーズンでワクチン株と流行株が一致しない.ワクチン株は,新しい
変異株が流行する数ヶ月前に選定しなければならず,流行株を先回りして予測
することが重要となる.近年, 各国におけるインフルエンザのサーベイランス体
制が充実し, 世界で流行しているウイルス株の抗原性および遺伝情報がデータ
ベー ス化されている. 現在, これらをコンピュータで解析し, 将来起こる変異を予
測しようという試みが始まっている. 本講演では,これらの試みを概説し,イ ンフ
ルエンザウイルスの抗原変異予測の今後の展開について議論したい.

●発表申込期限:2013年6月19日(水) 17:00 (締め切りました)
●原稿提出期限:2013年7月1日(月) 17:00

●研究会には会員でなくても発表・参加可能ですが,研究会奨励賞の
対象になりません.もし会員でない方はこの機会是非入会ください.
online入会はこちら↓
http://www.ai-gakkai.or.jp/jsai/info/member_join.html

●参加費:無料
ただし,資料が必要な方は資料代1冊1,500円が別途かかります.
学生会員の参加者には無料で配布いたします.

●旅行・宿泊:各自でお手配下さい.
観光シーズンに入るため,飛行機等の混雑が予想されます.
研究会参加を御予定の方は,早めの手配をお勧めします.

●懇親会: 7月18日(木) 19:00 〜 (詳細調整中)

 

■プログラム (7月18日〜19日)

●7月18日(木) 13:00 - 16:40 (受付 12:30-)

開会あいさつ

[13:05-14:20] Session 1 (3件)

『ドメイン非依存プランニングアルゴリズムの高速化に向けて:single
action PDDL の分析』
○今井 達也 (東京工業大学 情報理工学研究科)

『公共事業入札データからのコミュニティ抽出の試み(仮)』
○久保山 哲二 (学習院大学)

『要件事実論実装システムPROLEGの一般性について』
○佐藤 健・古川 昂宗・岡田 奈穂・大森 健太郎・大村 俊介・土谷一喜
(国立情報学研究所及び総研大)

[14:20-14:30] 休憩 (10分)

[14:30-15:15] Session 2 (招待講演)
『文字列カーネルを用いた言語知識を仮定しない音声対話処理』
佐土原 健 (産業技術総合研究所 知能システム研究部門)

[15:15-15:25] 休憩 (10分)

[15:25-16:40] Session 3 (3件)

『根付きラベル付き順序木の断片木アライメント距離(仮)』
○平田 耕一 (九州工業大学情報工学研究院)

『文法圧縮に基づく自己索引の省スペース化』
〇高畠嘉将・坂本比呂志 (九州工業大学)

『クリーク緩和モデルとユーザタグ情報に基づく類似楽曲クラスタ抽出』
○大久保 好章・原口 誠 (北海道大学大学院情報科学研究科)

事務連絡

●7月19日(金) 9:00 - 11:45

[9:00-9:50] Session 4 (2件)

『学習アルゴリズムの予測性能評価』
○申 吉浩 (兵庫県立大学応用情報科学研究科)

『ベイジアン Chow Liu アルゴリズム -欠損データを含む場合の最適性-』
○ 鈴木 譲 (大阪大学大学院理学研究科)

[9:50-10:00] 休憩 (10分)

[10:00-10:45] Session 5 (招待講演)

『コンピューターはインフルエンザの流行株を予測できるか?(仮)』
伊藤 公人 (北海道大学 人獣共通感染症リサーチセンター)

[10:45-10:55] 休憩 (10分)

[10:55-11:45] Session 6 (2件)

『A Fuzzy Consistency based Measure for Feature Evaluation』
○Basabi Chakraborty (岩手県立大学ソフトウェア情報学部)

『潜在的意味解析による東日本大震災後の被災者ニーズの時系列推移分析』
橋本隆子・○久保山哲二・バサビ・チャクラボルティ (千葉商科大学・
学習院大学・岩手県立大学)

閉会